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断熱・気密・換気について 


「断熱性能について」

断熱性能が低い家は、冬に室内で暖められた熱はすぐに温度の低い外へ逃げてしまいます。
そして床・壁・天井の表面温度が低いため、暖房しても寒く感じられます。
これに対し断熱性能が高い家は、室内で暖められた熱がなかなか外に逃げず、室温の低下がゆるやかになります。また室内の表面温度も高く維持されるため、室温が同じでも体感温度が上がり暖かく感じられます。
 

出典: HEAT20小冊子改訂版
 
断熱性能は UA値(外皮平均熱貫流率)で表し、数値が小さいほど熱が逃げにくく、
省エネルギー性能が高いことを示しています。
法律で定められた H25省エネ基準(6地域)は UA=0.87
山岡建築研究所が目標とする性能は HEAT20G1 (6地域) UA=0.56以上です。

 

「気密性能について」

気密性能が低い家は、隙間が多く穴だらけの状態です。そのため暖められた空気は上昇して屋根や壁の隙間から逃げていき、代わりに屋外の冷たく重い空気を下から吸い込みます。つまり暖房すればするほど部屋が寒くなってしまうのです。そして気密をとらなければ、断熱性能をいくら高めても隙間から空気が出入りしてしまい、断熱効果は激減してしまいます。
 
また、気密性能が低い家は、室内外の空気が隙間を通して自由に出入りするため、換気をコントロールすることができません。そのため給気口から新鮮外気が入らず、汚染された空気が室内に滞留してしまいます。室内の汚染物質を排出し空気質を良好に保つためには、換気設備と気密性能を合わせて考えなければなりません。
温暖地の気密性能 C=5.0では計画換気は難しく、確実に換気を行うためには最低でも気密性能 C=2.0以上が必要です。さらに C=1.0まで高めれば安定した計画換気が可能となります。
 

出典: HEAT20小冊子改訂版
 
気密性能は C値(隙間相当面積)で表し、数値が小さいほどすき間が少ない家=高気密な家になります。例えば、延べ床面積 100㎡の場合、 C値が 5.0なら隙間面積が 500 c㎡( 25× 20cm相当)、 C値が 1.0なら隙間面積が 100 c㎡( 10× 10cm相当)になります。
法律で定められた H25省エネ基準(温暖地)は C=5.0程度
山岡建築研究所が目標とする性能は C=1.0です。

 

「換気性能について」

2003年からシックハウス症候群の原因となる有害化学物質を換気によって薄める目的として、24時間換気が法律で義務化されました。定められた換気回数は0.5/h以上、つまり2時間に1回部屋全体の空気を入れ替える必要があります。
住宅で多く使用される換気システムは第1種換気「機械給気+機械排気」又は第3種換気「自然給気+機械排気」のどちらかです。
 
山岡建築研究所の推奨は第3種換気(自然給気+ダクト集中排気タイプ)です。
比較的温暖な地域(6地域)が条件ですが、設置費用とランニングコストが比較的安く、定期的なフィルター交換やメンテナンスが楽であり、空気の滞留や汚染リスクなどもない最適な換気システムと考えています。
 
以下はそれぞれの特徴をまとめたものです。


 

~第1種換気の特徴~

給気・排気ともにダクト配管し、居室に新鮮空気を送り込み、トイレなどから排気します。また給気・排気が入れ替わる際に熱を交換することで熱エネルギーの損失を防ぐシステムです。
  
■温度のみを交換する顕熱交換と全ての熱 (温度+湿度 )を交換する全熱交換がある。
■熱交換タイプは冬期の外気温と室温の差が大きく、冷暖房する期間が長いほど熱回収の効果が高くなる。
 そのため、寒冷地では効果が期待できるが、温暖地では効果が少ない。
■気密が低い場合、外部風速や室内外の温度差による自然換気よって漏気が生じ、
 熱回収の性能が著しく低下する。
■熱交換換気に求められるの気密性能は最低レベルでもC値 0.5以上が必要。
C0.5は技術的に難しく、限られた工務店しか施工できない。また工事費用も高くなる。
■フィルターの定期的な掃除、交換が必要。
■給気ダクト内部の汚れや清掃のメンテナンスは専門業者に依頼しなければならない。
■給気ダクトやフィルターが汚れた場合、新鮮な空気が入らない。
■フィルターが目詰まりすれば熱交換の効率が落ち、モーターにも負荷がかかり寿命に影響する。
■第 3種換気に比べてイニシャルコスト、ランニングコストとも高くなる。
■ダクト配管スペース、本体の設置スペースが必要。
■全熱交換タイプの場合、換気によって捨てた排気の一部が給気に混入し室内に供給される危険がある。
 
 

出典:三菱換気送風機

 

~第3種換気の特徴~

トイレや洗面など数台の排気ファンを使って換気する、①壁付換気扇(パイプファン)のダクトレスタイプと、②排気用のダクトを居室などに配管し、1台の換気ファンで集めて集中排気するダクト式集中排気タイプがあります。給気はどちらのタイプとも壁に設置する給気口から排気によって生じる圧力差で自然に給気します。
 
①壁付換気扇(パイプファン)ダクトレスタイプ
 
■ホコリが溜まるとすぐに換気量が落ちるため、こまめな清掃が必要。
■風が強くなると極端に換気量が低下する。
■空気を引っ張る力が弱く、気密レベルが悪いほど室内の空気を外に引っ張れない。
■イニシャルコスト、ランニングコストとも安い。
■間仕切りの少ない開放的な間取りには良いが閉鎖的な間取りには適さない。
■気密性能はC値 1.0以上が必要。
■給気を直接屋外から室内に取り入れるため、給気経路での空気汚染の心配がほとんどない。
■自然給気口から冷たい外気が入ってくる。
 (対応策として上方向に空気を拡散し冷気を軽減できる給気口を使用する)
■給気口フィルターの掃除や取替が必要。
 
 

出典:三菱換気送風機

 
②ダクト式集中排気タイプ
 
■モーターの馬力が強くダクトによる抵抗や風が強くても換気量が変わらない。
■フィルター無しの商品があり掃除がしやすい。
■気密性能はC値 1.5以上が必要。
■パイプファンに比べてイニシャルコスト、ランニングコストとも高い。
■ダクト配管スペース、本体の設置スペースが必要。
■給気を直接屋外から室内に取り入れるため、給気経路での空気汚染の心配がほとんどない。
■自然給気口から冷たい外気が入ってくる。
 (対応策として上方向に空気を拡散し冷気を軽減できる給気口を使用する)
■給気口フィルターの掃除や取替が必要。
 
 

出典:日本住環境 (株)